男性の妊娠力の年齢別の変化

男性
年齢による妊娠力の低下としてよくあげられるのは、女性の卵子の老化についてではないでしょうか。
卵子は生まれた時から、卵子のもととなる原子卵胞がすでにあるため、途中で作り出されることがないので、年齢とともに老化してしまうという話はよく聞きます。

では男性側はと言いますと、精子の造精は毎日行われており、精原細胞から精子へは約74日間で成長しているのです。

このことを考えると、一見男性の精子には年齢など関係ないように思いますが、男性も加齢に伴い生殖機能が低下し、精子の質が劣化してしまうのです。
年齢による妊娠力の低下は、女性だけではなく男性にも大いに関係があるのです。

20代

20代は、男性の性欲がピークの時期です。

というのも、男性ホルモンであるテストステロンの分泌量が最も高いのが20代なのです。
テストステロンは、男性の体や心の状態に大切な働きをし、たくましい体つきやヒゲなどの男性らしい体を作ってくれ、筋肉の増加にも作用してくれるのです。

また、男性の精力・性欲に大きな影響を与え、勃起力をアップさせたり、精子の生成を促す、性欲増進などの作用があるのです。
この精子の生成と関わりの深いテストステロンの分泌量が多い20代は、精子の数が多く運動率も高い良質な精子が作られやすいのです。

35歳

獨協医科大学越谷病院の岡田弘教授が行った研究では、マウスの卵子に20~40代の男性の精子を注入し、卵子を活性化させる能力を測った。
その結果、子供がいる男性の活性率はあまり落ちないが、子供ができない男性の活性率は35歳を境に明らかに低下する傾向にあったのです。

このことから、男性は35歳を境に精子の受精能力が低下し始めるといえるのです。
また、35歳以降精子の数は毎年1.71%ずつ減ってしまうというデータがあるように、受精能力・精子の数が低下する35歳は、精子が老化し始める境の年なのです。

40歳以上

35歳以降毎年精子の数が17.1%ずつ減ってしまうというデータがあるように、40歳ともなると精子の生産機能が落ちるため精子の数も減ってしまいます。
また、44歳から精子の運動率が毎年1.74%ずつ落ちてしまうので、精子の数も減り運動率も悪くなります。

さらに、精子の奇形率も毎年0.81%ずつ増え、年齢を重ねるたびに形の悪い精子が増えてしまうのです。
このようなデータを見れば、年齢を重ねるたびに、精子の質が低下してしまうことが分かります。

また、これに加え生活習慣や喫煙、飲酒などの要因が重なればさらに質が低下し、受精能力も低下してしまいます。
もし子供ができないと悩んでいるのであれば、生活習慣などを見直し、早めに病院を受診するとよいでしょう。

男性の年齢による体の変化

男性の年齢による体の変化は、女性ほど著しく現れないですが、男性が高齢になると勃起不全(ED)になり、短期間で萎えてしまったり、勃起時の硬さが弱くなったり、勃起しなくなったりするため、性交ができなくなり、自然妊娠が難しくなってしまいます。

また、生殖機能も低下するため、精子の質や数が低下してしまうことが不妊の原因となってしまうのです。

男性も年齢に伴い身体が変化し、妊娠させる能力が低下していくのです。

生殖機能の低下

生殖機能は加齢に伴い、男性ホルモンが減ってしまうことにより低下してしまいます。
そのことにより、勃起不全などを起こしてしまいます。

勃起の仕組みとしては、陰茎に血液を集め、それを保持することで陰茎海線体を膨張させるのですが、加齢や男性ホルモンの低下により、勃起状態を維持できなくなってしまうのです。

生殖機能の低下による勃起不全に加え、加齢の為体力不足になり性行為の途中で元気がなくなってしまったり、体力が続かないなどの要因が重なってしまうと自然妊娠は難しくなります。

適度な運動をしたり、食事に気をつける、ストレスをため込まないなど自分でもできる努力をし、体力をつけ、男性ホルモンの低下を加速させないようにしましょう。

精子の量が減る

35歳以降毎年1.71%ずつ精子の数は低下し、精液量は30代と50代で比較すると3~22%低下するというデータがあるように、加齢に伴い男性が作る精子の数や精液の量は減ってしまいます。

というのも、精子を作り出すうえでとても大切な男性ホルモンのテストステロンの分泌量が加齢に伴い減少してしまうからなのです。

このテストステロンの分泌量が低下してしまうことで、造精機能も衰え、精子の数や精液の量が減ってしまうのです。
精子の数が減ってしまうと、それだけ卵子へたどり着く精子の数が減ってしまうので、受精できにくくなり不妊へとつながってしまうのです。

運動率の低い精子になる

精子の運動率は、30代と比べると40代で4%低下し、50代以上ではもっと低下してしまいます。
精子の運動率とは、精液中の精子がどれほど運動しているかを数値化したものです。

精子の運動率が悪いと元気がなく、精子の移動する力が不足しているため、卵子に到着できず、加齢に伴う精子の劣化により、精子の運動率は低下してしまいますが、射精を定期的に行ったり、睾丸を温めすぎない、規則正しい生活をするなど、精子の劣化を抑えることはできるので、日常生活を見直し、精子の劣化を防ぎましょう。

男性が高齢になるほど子供へのリスクが高まる

男性
女性が高齢で出産する場合、子供の障害や出産時にリスクを伴うという話はよく聞きますが、男性が高齢の場合でも子供の障害の発生率が高くなる可能性があるそうです。

また、若い男性に比べ高齢の男性の場合、流産の確率が高くなってしまうのです。

流産

男性が高齢な場合の流産のリスクは、20代に比べて、40歳では1.5倍、50歳では2倍になってしまします。
原因としては、加齢に伴い、精子の数が減るもののDNA損傷精子が増えてしまうことだとされています。

女性も高齢になると、流産の確率が上がってしまうのと同様、男性の加齢も流産の確率を高めてしまうのです。

自閉症・統合失調症

統合失調症とは、幻覚や妄想という症状が特徴の精神疾患です。

統合失調症の症状としては、陽性症状と陰性症状があり、幻覚や妄想などの統合失調症の特徴といえる症状が陽性症状、自閉や意欲の欠如、感情の平板化など目に見えない症状を陰性症状といいます。

また自閉症とは、先天性の疾患で、何らかの要因で脳に障害が起こることで発症してしまいます。

一人遊びが多く、特定の物にこだわりが強くなったり、コミュニケーションを目的とした言葉を出すことが苦手などといった特徴がみられます。
自閉症・統合失調症のリスクは、40歳になると急に増え、30代男性を比べると5~6倍にもなるのです。

ですが、これは可能性が高まるということなので40歳になったから必ず自閉症・統合失調症の子供ができるというわけではありません。

40歳を過ぎて健康な子供を授かった人も多くいます。
なので気負いすることはないのです。

がん

父親が高齢だと、生まれてくる子供が乳がんや前立腺がんの発症リスクが高くなるとされています。
ですが、これはまだはっきりとしたデータが出ているわけではないので、その傾向があるというほどの物です。

男性が高齢で子供を授かった例も

俳優の三田村邦彦さんや市村正親さん、郷ひろみさんなど50歳過ぎて父親になった方は多くいます。
確かに男性が高齢であると、妊娠する確率は低下し、子供へのリスクが高まることは事実ですが、あくまでも可能性であり、授からないというわけではありません。

もう高齢だからとあきらめる必要はありません。
授かる可能性がないわけではないので、できる範囲で妊娠力をUPする努力をしてみましょう。